座ってできる!毎日続けたい、らくらく体操で健康な体づくり
毎日を活動的に、心も体も健康に
歳を重ねるにつれて、外出の機会が減り、つい家の中で過ごす時間が増えてしまいがちです。足腰の負担を考えると、「運動は少し大変かしら」と感じることもあるかもしれません。しかし、体はじっとしていると、ますます動かしにくくなってしまいます。
「何か運動を始めたいけれど、激しいものは無理」「外に出るのは億劫」と感じる方もご安心ください。今回は、ご自宅で、しかも椅子に座ったままできる簡単な体操をご紹介します。無理なく、ご自身のペースで続けられる体操で、毎日をもっと活動的に、そして心も体も健やかに過ごしましょう。
なぜ「座って行う運動」が良いのでしょうか
座って行う体操には、高齢者の皆様にとってたくさんのメリットがあります。
- 転倒のリスクが少ない: 椅子に座って行うため、バランスを崩して転倒する心配がほとんどありません。安心して運動に取り組むことができます。
- 体に無理な負担がかかりにくい: 足腰への負担が少なく、関節に優しい運動が中心です。体力に自信がない方でも、無理なく始められます。
- どこでも手軽にできる: 自宅のリビングや寝室、ちょっとしたスペースがあれば、いつでも気軽に始められます。特別な道具も必要ありません。
- 継続しやすい: 毎日少しずつでも続けることで、運動習慣が身につきやすくなります。
今すぐできる!らくらく椅子体操の紹介
それでは、具体的な体操を見ていきましょう。一つずつ、ゆっくりと丁寧に行ってみてください。痛みを感じる場合は、すぐに中止し、無理はしないでください。
1. 首と肩をほぐす体操
肩こりや首の疲れを感じやすい方におすすめです。
- 椅子に深く腰かけ、背筋を軽く伸ばします。
- ゆっくりと息を吐きながら、頭を右側に倒し、右耳を右肩に近づけるようにします。首の左側が伸びるのを感じましょう。
- そのまま5秒間数え、ゆっくりと元の位置に戻します。
- 次に、同じように頭を左側に倒します。これも5秒間キープし、元の位置に戻しましょう。
- 最後に、ゆっくりと首を前に倒し、あごを胸に近づけます。後ろの首筋が伸びるのを感じましょう。これも5秒間キープし、元の位置に戻します。
- 次に、両肩をすくめるようにぐっと上に持ち上げ、そのまま5秒間キープします。
- 息を吐きながら、ストンと力を抜き、肩をリラックスさせます。これを3回繰り返しましょう。
2. 腕と手のひらの体操
二の腕や手のひらを動かし、血行促進にもつながります。
- 椅子に座り、両腕を体の前で組みます。
- 息を吸いながら、組んだ腕をゆっくりと天井に向けて持ち上げます。肩が上がりすぎないように注意しましょう。
- そのまま数秒間キープし、息を吐きながらゆっくりと腕を下ろします。これを5回繰り返します。
- 次に、両手をグー・パーと交互に開いたり閉じたりを繰り返します。手のひらの血行が良くなるのを感じましょう。これを10回程度行います。
3. 足と足首を動かす体操
足腰の筋力維持や、むくみ対策にも役立ちます。
- 椅子に座ったまま、片足の膝をゆっくりと伸ばし、かかとを床から持ち上げます。
- つま先を天井に向けてピンと伸ばし、そのまま5秒間キープします。
- ゆっくりと足を下ろし、次に反対の足も同じように行います。左右それぞれ5回ずつ繰り返しましょう。
- 次に、両足のかかとを床につけたまま、つま先を上げ下げします。足首を意識して動かしましょう。これを10回程度行います。
- 今度は反対に、両足のつま先を床につけたまま、かかとを上げ下げします。ふくらはぎの筋肉を意識しましょう。これも10回程度行います。
4. お腹周りを意識する体操
体の中心部分を意識することで、姿勢の維持にもつながります。
- 椅子に深く腰かけ、背もたれから少し体を離し、背筋を軽く伸ばします。
- 両手をお腹の前に置き、息をゆっくりと吐きながらお腹をへこませます。
- そのまま5秒間キープし、息を吸いながらお腹を元に戻します。これを5回繰り返しましょう。
- 次に、両手を太ももの上に置きます。息を吐きながら、おへそをのぞき込むように上半身をゆっくりと前に倒します。
- そのまま数秒間キープし、息を吸いながらゆっくりと元の姿勢に戻します。これを3回繰り返しましょう。
運動を続けるための大切なヒント
運動は、無理なく続けることが何よりも大切です。
- 短い時間から始める: 「一度に全部やらなければ」と気負わず、まずはご紹介した体操の中から、できそうなものを1つか2つ選んでみましょう。数分だけでも続けることが大切です。
- 生活の中に組み込む: テレビを見ながら、食後に一息つきながらなど、決まった時間や習慣に組み込むと忘れずに続けやすくなります。
- ご自身のペースで: 痛みを感じたらすぐに中止し、体調が悪い日はお休みする勇気も大切です。
- 水分補給を忘れずに: 運動の前後には、コップ一杯のお水を飲むことを心がけましょう。
心配なことや不安がある場合は
「この体操は自分に合っているかしら」「持病があるから心配」といったご不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。もし、体に痛みや違和感がある場合、または持病をお持ちの場合は、体操を始める前にかかりつけのお医者様や理学療法士の方にご相談ください。専門家のアドバイスを受けることで、より安心して運動に取り組むことができます。
まとめ:今日から始める新しい自分らしい健康習慣
自宅で手軽にできる椅子体操は、運動不足の解消だけでなく、気分転換や心のリフレッシュにもつながります。毎日少しずつでも体を動かす習慣は、きっとあなたのセカンドライフをより豊かで充実したものにするでしょう。
まずは簡単な一歩からで構いません。今日ご紹介した体操の中から、気になるものを一つ、椅子に座って試してみてはいかがでしょうか。体が軽くなることで、気持ちも前向きになるはずです。新しい健康習慣を通して、自分らしいセカンドライフを楽しみましょう。